今日、歯科インプラント治療や歯科・口腔外科病変の診断・治療においてCTは必須の設備となりました。
当院でもこの度、「ヨシダ社製 歯科用エックス線CT撮影装置」を導入しました
(平成27年8月29日に設置)。
この装置により今まで見えなかった病変がかなり明瞭にわかるようになり、虫歯・歯周病から顎骨に及んだ歯肉がんまで、骨や歯といった硬組織の病変の正確な診断が可能となりました.
これらの性能は正確なインプラント術前診断に欠かせません。
日常の治療で意外と軽く見られているのが歯髄(神経)が生きているか死んでいるかの客観的判断のための装置の使用です。
歯髄の生活診断を正しく行うことで無意味な拔髄(神経を抜くこと)を回避できます。健康な歯髄を保存することはその歯の寿命を延ばすことにつながります(神経を抜いた差し歯の寿命は10年程度と云われています)。
先端を歯に接触させ微弱な電流を流すことで歯髄が痛みとして反応します。痛みがでない時は、失活(死んでいる)している事になります。
使い方は難しくありません。
左の写真のように歯の表面に診断器械の先端を当て、少しづつ電流を多くしていきます。
痛みがでるところが閾値ということになります。
写真は左から、生体情報モニタ、AED(自動体外式除細動器)、酸素ボンベ。です。
歯科治療に訪れられる患者さんは必ずしも元気な方ばかりではありません。むしろ高齢化社会を反映して糖尿病や高血圧症など、何がしかの全身疾患をお持ちの方が多いのです。
処置・手術中にこのモニタリング機械を使ってバイタルサイン(血圧、脈拍、経皮的末梢血酸素飽和度)を逐次測定し、全身状態の変化をいち早く察知します。
デンタルショックなど低酸素状態を改善するには効果的な治療です。めったに必要なことはありませんが、万全を期して酸素をボンベを診療室に常備しています。
これもほとんど使用することはありませんが、いざという時にのため設置しています。
心室細動や心室頻拍により心臓のポンプ機能が失われたとき強い電気ショックを与えて、心臓のリズムを正常に戻します。
これを使うことにより救命率は2倍に上がると云われています。何もしないで救急車を待っているだけでは救命できませんから心肺蘇生法とAEDの適用が必要なのです。
ACLSプロバイダーは設備ではありませんが,口腔外科担当の歯科医師はACLSプロバイダーの訓練を受け,資格を保持しています.現在まで当院では救急救命の初期治療をおこなうような状況に遭遇していませんが,呼吸停止や心停止など不測の事態に備えてトレーニングを受けています.